Shared Storage API と Private Aggregation API を活用してデータを効果的に伝播した Ogury

2024 年 12 月 3 日

Ogury の会議、モニターでプレゼンテーションを見るスタッフ

概要

  • Ogury は Shared Storage API を統合して、さまざまなウェブサイトにアンケートのリーチを拡大し、データ収集ポイントを効果的に増やして、独自のセールス ポイントであるペルソナ ターゲティング広告を強化しました。
  • 柔軟性に優れた Private Aggregation API を使用して、Ogury は個々のユーザーのプライバシーを侵害することなく、複数サイトへのアクセスから得られた集計アンケート データを分析し、活用しました。
  • プライバシーを保護するだけでなく、精度の高い分析を実現した Ogury は、大規模なクロスサイト データの伝播においてプライバシー サンドボックスが有効なことを実証しました。


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動画を見る: ペルソナ ターゲティング広告の配信に Shared Storage API と Private Aggregation API を活用した Ogury

柔軟性に優れたプライバシー サンドボックス ツールでアンケートのリーチを拡大

Ogury は、ペルソナ ターゲティング広告を専門とするグローバルなテクノロジー企業です。ペルソナ ターゲティングは、ペルソナ(個人ではなく、共通の属性、興味や関心、購入意向で分類した匿名のグループ)に基づくターゲティング手法です。独自のアンケート データに基づいて構築され、数十億ものデータポイントによって強化され、プレースメント レベルで適用されるこの独自のアプローチにより、オープン インターネットで大規模なターゲティングが可能になり、ターゲット リーチを確保し、消費者のプライバシーを尊重します。Ogury は、アンケート キャンペーンを実施してオーディエンスの区分、広告のプレースメント購入、質問の表示、回答の収集を行います。そして、収集した回答をさまざまなサイトに伝播し、回答数を増やしました。多くの広告主は、広告のリーチとフリークエンシーを測定する目的で Shared Storage API と Private Aggregation API を使用しますが、Ogury では、これらの API を使用して、ウェブサイトをまたいでアンケートのリーチを拡大するという、独自の可能性を見出しました。

Ogury の Shared Storage ソリューション

Ogury のアンケート システムでは、Shared Storage API を使用してユーザーの回答がブラウザ上に保存されます。その後、アンケートに回答したユーザーに対して別のウェブサイトで広告が表示されると、ブラウザはアクセスしているサイトのドメインとアンケートの回答を Private Aggregation API に送信します。これにより、Ogury では Cookie や他のトラッキング方法を使用せずにユーザーの回答を記録できるようになります。

次に、Private Aggregation API で結果をデコードして集計し、Ogury に返送することで、サイトをまたいでデータを伝播し、ユーザーのプライバシーを保護できるようにします。

Ogury では、このプロセスを実装した後に次の 2 種類のテストを行いました。

  • API がもたらすビジネス チャンスとアンケートの回答の追加による影響を評価しました。
  • もう 1 つは、収集したデータの再利用性に注目し、Private Aggregation API で加えられるノイズによって主要なシグナルへのアクセスが妨げられないかどうかを評価しました。

結果と学び

初期のローカル テストでは有望な結果が得られたため、Ogury は統合を拡張しグローバルにテストすることにしました。プライバシー サンドボックス関連 API を使用した結果、アンケートの回答を収集するコストが 20% 低減し、データセットのサイズを拡大することができました。ユーザビリティ テストでも、適切なスケーリング ファクタを設定することで、Private Aggregation API によるノイズは最小限に抑えられ、Ogury が有意義なデータを収集できることが確認されました。また、実際のデータセットの 99% という高い精度でデータを収集することができました。ユーザーのプライバシー保護も実現しています。Ogury が Shared Storage と Private Aggregation を実装し、クリエイティブなアプローチを成功させたことは、ユーザーのプライバシーを尊重しながら、独自のビジネスニーズに対応できるこれらの API の柔軟性を示すものです。